社会委員会
JEA社会委員会は、1986年のJEA再編時に発足し、信教の自由を主なテーマとして活動をしています。
2019年8月、社会委員会では「天皇の代替わりに際しての声明」を出しました。ぜひお読みください。
2019年の社会委員会の活動
天皇の代替わりに備えて、日本福音同盟(JEA)社会委員会 が行っていることを報告いたします。
(1)「天皇代替わりに際しての声明」
これは当初、JEAの総会声明としての議決を目指して作成し ましたが、審議時間の関係で総会議案とはせず、委員会声明と して発表することにしたものです。理事会の提案で、総会の議 場に文案を配り意見を募りましたが、声明発表の手順に則り、 委員会で作成した原案をそのまま委員会声明として公表しまし た。総会時に寄せられたご意見は、今後の声明作成の参考にさ せていただきます。 声明の概要は、天皇代替わりの諸儀式には宗教的要素が含ま れているにもかかわらず、公的要素が強いという理由で国事行 為として行われることは、憲法の政教分離原則違反を既成事実 化するという懸念を表明すると共に、戦時下の過ちを悔い改め た教会として、聖書信仰に立ち、イエス・キリストが主である ことを告白する、というものです。JEA総会でも、政治的な意見の表明には慎重であるべきという意 見がありましたが、基本的にJEAが発する声明は、政治的な 主張ではなく信仰表明です。それが、政治や日本社会の動向と どのように関係するかは、慎重な検討と対話が不可欠です。委 員会では、そのための機会やツールを用意していますので、こ れからも積極的な対話がなされることを期待しています。
(2) JEA総会講演会
また委員会では、今年6月に行われた第34回JEA総会時 に二日目の講演会を担当しました。講師に青山学院大学の森島 豊氏を招き、「天皇代替 わりとキリスト教会」と いうタイトルで講演して いただきました。天皇代 替わりそのものというよ りは、森島氏の専門であ る思想史の視点から、キリスト教人権思想の日本社会への影響について、また日本社会 でキリスト教が広まらないメカニズムなどについて語られまし た。こうしたタイトルの講演にありがちな厳つい(!)話では なく、ユーモラスな講演だったこともあり、天皇代替わりにつ いて考えるきっかけとしてよい機会だったのではないかと思っ ています。 講演内容については、まったく同じものではありませんが、 昨年の信教の自由セミナーの報告書に、森島氏の文書を掲載す る予定です。
(JEA総会での森島氏の講演の様子)
(3) その他
昨年発行した「その時に備えてpart2 天皇代替わりQ&A」 が、JEA内外でよく用いられ、品切れとなりました。そのため、 今年の5月に改訂2版を発行しました。本文は初版と同じで すが、天皇代替わりが行われたことを受けて、まえがきなどを修正しました。「その時に備えてpart1 憲法問題Q&A」も増 刷しましたので、合わせてご利用いただければと思います。 また12月13日(金)、駒込のアッセンブリー中央聖書神学 校を会場に、今年も「信教の自由セミナー」を開催いたします。 メインの講師に前述の森島豊氏をお招きすると共に、いくつか の神学校の神学生によるシンポジウムを予定しています。追って案内をお送りしたいと思います。
その時に備えてパート1「憲法問題Q&A」
その時に備えてパート2「天皇代替わりQ&A」好評発売中(1部、200円)です。お求めは、JEA総務局まで。